シャンパーニュのボトル 4


所要時間: 6

シャンパーニュのボトル

こん**は、エイプリルフールネタに色々と騙された@wine_and_webことhirok-kです。

シャンパーニュのボトル、様々な形状がありますよね。標準的なものだけでなく、インテリアに使えそうなものや、他の用途にも使えそうなものなどなど。華やかな気分にさせてくれるのはその中身だけでなく、ボトルの形状により目も楽しませてくれます。
そんな中、シャンパーニュの標準となるボトルが変わるかもしれないというニュースがありましたので、これを機にシャンパーニュボトルについて少しまとめてみました。

シャンパーニュボトルの特徴

シャンパーニュボトルにはエチケットやキャップシールが飾られているわけですが、そのボトルは発泡性のあるワイン「シャンパーニュ」を入れるために少々特殊なタイプとなっています。
シャンパーニュの炭酸ガスによるガス圧は5.5〜6気圧、つまり1cm2あたり5.5〜6kgの圧力がかかっている計算となります。そのため、通常のスティルワインのボトルではその圧力に耐えられないことから、肉厚ガラスを使用したボトルが採用されています。

なおキャップシールについては
シャンパーニュのwikiより詳しい簡単なまとめ[3] シャンパーニュのキャップシールはなぜ長い?
で触れていますので合わせてご覧ください。

形状の種類

細かい点での形状の違いはさておき、シャンパーニュボトルは大別してつぎの3タイプに分けられます。
特殊な形状やボトルを採用しているシャンパーニュは、そのボトルコストの高さから大手メゾンの高級価格帯に多く見られ、小規模な生産者ではあまり多くはみられないという傾向があります

標準タイプ

最も一般的なタイプのボトルで、ブルゴーニュのボトルにも似た撫で肩タイプとなっています。

最も一般的であるがゆえにボトル原価を抑えることができ、ワインセラーに保存する際にも積み重ねをしやすく、撫で肩タイプのボトルであれば他地方のワインとも積み重ねが行い易いのが利点となっています。

逆に一般的なボトルであるために、他との差異をつけるためにエチケットやキャップシールだけでなくボトルの色を変えたり塗装を行うことがあります

標準的なシャンパーニュボトル

焼付・塗装付き

標準的なタイプのボトルの一部、または全体に焼付けや塗装を行ったタイプです。

例えばベル・エポック(ペリエ・ジュエ)テタンジェ・コレクションなどがこれにあたります。

焼付や塗装を行った標準的なシャンパーニュボトル

変形標準タイプ

一見したところでは標準的なタイプのボトルのように見えるものの、よく見ると一部が異なっているタイプです。

例えばクリスタル(ルイ・ロデレール)がこれにあたり、通常凹んでいる瓶底が平らになっています。
またドワイヤールのボトルは、ボトル下部がすぼまった形状になっています。

変形版標準的なシャンパーニュボトル

デキャンタタイプ

デキャンタ(デカンタ)のような、ボトルネックが長くボトル下部が膨らんだタイプです。

例えばルイ15世(ドゥ・ヴノージュ)クリュグアンリ・ジローブルーノ・パイヤールなどがこれにあたり、特にルイ15世にはシャンパーニュを楽しんだ後に実際にデキャンタとして使用できるよう、別途ガラス栓が付属しています。

デキャンタタイプのシャンパーニュボトル ルイ15世(ドゥ・ヴノージュ)のボトルとガラス栓が収められたパッケージ

クラシックタイプ

養命酒や通称ダルマことサントリーリザーブのようなボトル形状のタイプです。

一言でクラシックタイプと言っても細部の違いにより様々なタイプが存在するため、代表的なものをご紹介します。

ルイナール(ドン・ルイナール)ドゥーツなどがこれにあたります。また一見標準的に見えるドン・ペリニョン(モエ・エ・シャンドン)もクラシックなタイプのボトルとなっています。

クラシックタイプのシャンパーニュボトル

容量別の呼び名

シャンパーニュを始め、ワインで使用されるボトルの大きさにはそれぞれ特徴的な呼び名が付けられています。近年になってリリースされるようになったサイズもあるため、そちらをご紹介します。

なお、ブルゴーニュやボルドーにも同じ呼び名がありますが、容量が異なる場合があります。ご注意ください。

名称 カタカナ 容量ml 通常ボトル換算 備考
quart カール 200 1/4本
demi ドゥミ 375 1/2本 いわゆるハーフ
bouteille ブテイユ 750 1本 通常サイズ
magnum マグナム 1,500 2本
jéroboam ジェロボアム 3,000 4本 ダブルマグナムとも
réhoboam レオボワーム 4,500 6本
mathusalem マチュザレム 6,000 8本
salmanazar サルマナザール 9,000 12本
balthazar バルタザール 12,000 16本
nabuchodonosor ナビュコドノゾール 15,000 20本
salomon サロモン 18,000 24本 近年作られるようになったサイズ
souverain スヴラン 26,250 35本 近年作られるようになったサイズ、ソヴリンとも
primat プリマ 27,000 36本 近年作られるようになったサイズ
melchizédec メルキゼデック 30,000 40本 近年作られるようになったサイズ

新しい標準ボトルが誕生?

2014年3月28日、シャンパーニュの新しい標準的なボトルとして下図のような1924年当時のボトルを再現したものがUnion des Maisons de Champagne (UMC)Syndicat Général des Vignerons de la Champagne (SGV)により認められたというニュースが飛び込んできました(via Blog du Champagne)。

この新標準ボトルを決めるプロジェクトは2006年にスタートし、シャンパーニュと他のスパークリングワインとの差別化をより明確にするために始まったものだとされています。

なおこのボトルは、あの僧ドン・ペリニョンが属していたオー・ヴィレの修道院で発見されたものだそうです。詳しくは、該当の記事もご覧ください。

1924年当時のシャンパーニュボトルとシャンパーニュ新標準ボトルのシルエット

まとめ

現在のところは、その多くが標準的なシャンパーニュボトルを採用し、そのボトルそのものは他地域のスパークリングワインにも多く使われているため違いを見せにくい状況とはなっていますが、もしこの新しいボトルが実際に採用され始めるとより明確にシャンパーニュとそれ以外のスパークリングワインの違いがわかるようになるでしょう。

以前の記事フランケンワインのススメで触れたEUによるボトルの規定に含まれることになれば、ボトルで生産地域が一目瞭然となる事にもなり今後の動きが気になる所です。

はたして、今後シャンパーニュのボトルはどうなっていくのでしょう。興味津々です。

コメントを書いてみませんか?